SOHOをする上で、一番大切なことはなんでしょうか?グループリーダーをしているときに、こんなワーカーさんがいました。「子供が熱を出したので、お仕事はここまでしかできません。」冷たいようですが、その方には二度とお仕事はお願いしませんでした。たとえば、街のお店や会社が「今日は子供が熱があるので閉店します」と言っていたらどうでしょうか。いつ開いてるのかわからないようなお店には、お客さんは行かないですよね。確実に開いているお店に行けばいいのですもんね。
個人の事情と仕事の責任
SOHOの仕事は、メールや電話を介して連絡することがほとんどなので、相手の顔が見えません。ワーカー側でも「この企業、悪徳じゃないだろうか?法外な費用の請求があるんじゃないか?」なんて心配になるのと同じで、クライアント(仕事を発注する方)側でも「このワーカーはちゃんと仕事をしてくれるヒトだろうか?」と心配になります。しかも、メールや電話での連絡だけでは、すぐにその人の仕事ぶりもわからないし、どの程度の信頼がおけるのかは全く判断できません。
実際、私の出会ったワーカーさんの中でも、とてもしっかりした内容のメールを書かれていて、「この人なら」と思って仕事をお願いしたものの、困った場面になったとたんに行方がわからなくなってしまう人や連絡がとれなくなってしまう人が何人もいらっしゃいました。また、行方知れずにはならないにしても、「学校の行事でできない」「子供が熱を出してできない」と家庭の事情を口にして仕事を中断される方も多かったのです。
個人によってそれぞれ状況や環境は違いますが、仕事を出すクライアント側にとっては、関係のないことです。いつ仕事を放棄されるかわからないようなワーカーには、仕事をお願いできませんよね。逆にどんな状況になっても、最後まで責任を持って仕事をするワーカーは信用されますから、自然と継続して仕事が入ってくることになります。自分という看板をあげて仕事をしている以上、クライアントの信頼を得られるかどうかというのはとても重要なことなんですね。
仕事がもらえる在宅ワーカーとは
私がいつも仕事を優先してお願いしていたワーカーさんというのは、どんな事情があっても最後まできちんと対応してくれるワーカーさんでした。私自身もそうして仕事をしていましたが、どうしても事情があって仕事が続行できない場合や家を不在にする場合は、後を引き継いで仕事をしてくれる人を自分で探したり、いつでも連絡がとれるような工夫をしたりして、信頼を失わない努力をするのです。
たとえば、こんな方がいたとします。全くの初心者でスキルもなにもないけれど仕事はきちんと最後までする。スキルは言うことなしで仕事も早いけれど家庭や自分の事情を優先する。私なら、間違いなく前者に仕事をお願いします。
何もかもを犠牲にして、何よりも仕事を優先させなければならない、ということではありません。いろんな場面にでくわした時に、自分が責任を持って対処できるかどうかということなんですね。SOHOにとって一番大切なことは、スキルや能力ではなく、やはり責任感と信用だと思います。信用され、仕事が増えてくると、スキルはいやでもアップします。
一般的な人間関係においても言えることですが、”信用”って築くのは時間がかかるけれど、壊れるのは一瞬ですよね。インターネットという世界を通してその信頼を得るには、顔をあわせて仕事をする人以上の努力や熱意が必要だと思います