報酬から引かれるのなら、損はないのかな?そう思わせてよくよく考えると高額な費用を払ってしまっている、というのも悪徳商法によくある手口です。今回はそのように仕事の報酬から費用を引かれるパターンのお話です。
報酬3万円から半分以上が事務所に取られます
初めまして、こちらのサイトを参考にさせていただいております。とても為になるものばかりで、本当に悪徳商法には気をつけないといけないなと思っております。
こちらのサイトにたどり着くまえに、資料請求した事務所があり、その後、電話が何回かあり、仕事についてのお話を受けました。しかし、1年間研修程度でデータ入力の仕事をするそうで、1ヶ月に2,000文字を60件、給与は3万円だそうです。
初期費用などはないみたいなので、良いのかなと思ったのですが、その3万円から18,600円を引かれるそうなのです。報酬の半額以上が事務所に取られてしまうのですが、これは暗に初期費用が1ヶ月ずつ取られているということにはならないですかね?
在宅をしようかどうか悩み続け、こういう悪徳商法にハマってしまっては怖いと思い、5年間ずっと足踏みした状態でした。いざ1歩ふみだそうと思ったら、やっぱりちょっと怖くなったので、質問してみました。すみませんが、考えをお聞かせ願えませんか?
マキからの返信
この度は、お問い合わせのメールをありがとうございます。
お問い合わせの内容にありました、資料請求のお話ですが、1ヶ月に2,000文字を60件ということは、12万文字の入力をする、ということですよね。
中身にもよりますが、大体文字入力の相場の目安は、安くても0.15~0.2円/文字くらいです。ですから、12万文字を入力して3万円丸ごともらえるのなら、まぁまぁというカンジですが、そこから18,600円も引かれてしまうと、1文字あたり、0.1円にもなりませんよね。
そう考えると、たとえ悪徳でないとしても、受ける価値があるようには思えません。ただ、いずれにしても、毎月18,600円を仕事料から差し引くというのは、ありえない話です。冷やかし防止や、途中放棄などのリスクを回避するために、最初にいくらかの登録料を払うことはあるかもしれませんが、数十万円とか、そんな単位で払うことはありません。
今回の場合も、おっしゃるとおり、月々払いで合計すると20万円以上の初期費用を払っているのと同じようなものですよね。
私のサイト内でも書いていますが、お金を払わなくても、在宅のお仕事は探せます。SOHO関連の掲示板などをこまめにのぞいて応募できそうなお仕事に応募してみてください。またそういった掲示板で掲載されているきちんとしたクライアントは、資料請求などという形ではなく、最初に仕事の内容など明示されていると思いますし、不明な点はメールなどで問い合わせればきちんと回答してもらえると思います。
あれ?と少しでも思ったものには手を出さないのが正解です。私としては、地道にお金をかけずにお仕事を探されることをオススメします。
がんばってくださいね。
この悪徳商法事例で学ぶポイント
1.報酬の半分をひかれる
この話のウマいところは、「仕事は出すよ。報酬も出すよ。だけどその報酬から費用を引くよ」というところですね。報酬から引かれるのなら、自分に損はないのではないか?そう思わせるのが狙いです。
上に書いたように、よく考えて計算してみて下さい。せっかく仕事がもらえたとしても、半分以上を必要費用として引かれてしまうと、結局、仕事として妥当な報酬は得られないですし、それを1年間払ってしまうと合計したら20万円以上の金額を支払うことになるわけです。
報酬から引かれるというと、自分は損をしないような気がしてしまうのもわかりますが、仕事をして得る報酬も自分のお金です。ですから、結局は自分がその費用を支払っているのと同じなのです。
しかも怖いところは、ここの会社に対してどういう形で費用を支払っていくのかわかりませんが、クレジット契約などをさせられてしまったら、仕事が途中からこなくなったのに費用だけは払わされる、という事態も考えられなくありません。
ただみたいな仕事をして(しかも本当に仕事があるのかどうかもわからない)、高額の費用を払っていることになってしまうということは、冷静に計算してみるとわかります。目先の「仕事がある。報酬がもらえる。」というところだけに惑わされないようにしてくださいね。